神奈川県は、吹奏楽コンクールにおいて東関東支部という超激戦区にあたるので、なかなか全国大会に連続で出る高校がない県です。
東関東支部には、千葉県の市立習志野・市立柏・幕張総合、茨城県の常総学院がいることで、強豪校が集まっています。
2014年度までは、三出休み制度というものがあったので、中々全国大会へ進めない高校にもチャンスがあったのですが、2014年度にその制度が廃止になってしまいました。
※三出休み制度とは、吹奏楽連盟ができるだけ多くの人に全国大会を経験してほしいと設けられた制度で「3年間連続して全国大会に出場した団体は、その翌年は地区大会、県大会や支部大会といった下位大会も含め、吹奏楽コンクールに参加することができない」というものです。
そこで今回は、そんな激戦区の中でも様々な大会やコンクールで活躍している神奈川県高校吹奏楽の強豪校5校をご紹介していきます。
- 卒業生に嵐の櫻井翔さんやJ Soul Brothersの岩井剛典さんがいる「慶應義塾高等学校」
- 普通科・音楽科・美術科・スポーツ科学科がある公立の専門高校「弥栄高等学校」
- 広大な現キャンパスは陸軍通信学校として使用されていたこともある「相模女子大学高等部」
- 学校行事・イベントが盛り上がる「横浜市立戸塚高等学校」
- 吹奏楽部から吹奏楽推薦で大学へ入学する人や音楽大学へ進学する人がいる「横浜創英高校」
慶應義塾高等学校
神奈川県横浜市にある「慶應義塾高等学校」は、慶應義塾が設置・運営する、小中高大一貫教育を提供する私立高等学校です。
国会議員(現役)や一部上場企業社長(現役)を務める卒業生の数は、全国の高校で最多であると言われており、 慶應義塾普通部から大半の入学者約240名、慶應義塾中等部男子から大半の入学者約130名、外部の中学校からの入学者約370名から構成されています。
そのため1学年の人数が700名を越すマンモス校であり、一学年のクラス数はA組 – R組の18クラス、生徒総数は約2200人で、内部進学者と外部進学者との間では、高等学校第1学年から混合してクラスを編成しています。
慶應義塾の一貫教育校であり、卒業すれば全員が慶應義塾大学に推薦入学できますが、学部ごとに成績のボーダーラインが決まっており、医学部に入学するには上位20名程度の高い成績が必要となります。
部活動は体育系、文化系とも数も参加者も多く、どの部活動も様々な賞を受賞しています。
吹奏楽は、東関東大会にて金賞を受賞している実績もあります。
弥栄高等学校
神奈川県相模原市にある「弥栄高等学校」は、普通科・音楽科・美術科・スポーツ科学科がある公立の専門高校です。
異なる4つの各学科が、それぞれの道でスペシャリストになるための特化した教育を行っており、施設・設備も非常に充実している学校で、 伝統的に部活動が非常に盛んであり、運動部・文化部ともに全国大会・関東大会・県大会で活躍しています。
吹奏楽部は、2010年にグリーンホール相模大野開館20周年記念で、シエナ・ウインド・オーケストラと共演し、全国高等学校総合文化祭宮崎大会で文化連盟賞を受賞、2009年には、高等学校吹奏楽祭で第1位の教育長賞を受賞し、SHOBI高校生ソロコンテストで最優秀グランプリを受賞しています。
相模女子大学高等部
神奈川県相模原市にある「相模女子大学高等部」は、国際理解教育を取り入れ、海外研修にも力を入れている学校で、広大な現キャンパスは陸軍通信学校として使用されていたこともあり、戦時中実際に使われていた建造物が現在もほぼそのままの状態で残っています。
女子高にしては部活動が盛んで、バスケットボール・ソフトテニス部・吹奏楽部の活動が特に盛んです。
バスケットボール部は、2011年にインターハイやウィンターカップ出場し、バトントワーリング部は、2012年に全国大会出場した実績もあります。
吹奏楽部は、普段は中高で一緒に活動することが多いのですが、コンクールやコンテストは中・高それぞれ別部門で出場しています。
講師である指揮者の先生の他にも、各楽器にトレーナーの先生方がついており、専門的な指導を受ける環境が整っている学校です。
2018年には、相模原吹奏楽コンクール高校B部門で金賞、神奈川県吹奏楽コンクール高校B部門で金賞、東関東吹奏楽コンクール高校B部門で銀賞を受賞しており、相模原アンサンブルコンテストでは、木管八重奏が金賞、金管八重奏が銀賞を受賞しました。
また、TAMAアンサンブルフェスタでは、管楽四重奏が銅賞、打楽器四重奏が金賞を受賞しています。
横浜市立戸塚高等学校
「横浜市立戸塚高等学校」は、神奈川県横浜市にあり、学校行事が盛んな公立高校です。
吹奏楽部は、2017年度に神奈川県アンサンブルコンテスト管楽八重奏で金賞、神奈川県アンサンブルコンテスト金管八重奏で金賞、日本管楽合奏コンテスト全国大会高等学校B部門で最優秀賞、東関東吹奏楽コンクール高等学校の部A部門で銀賞を受賞しています。
また、2016年度には東関東吹奏楽コンクール高等学校の部A部門で金賞、日本管楽合奏コンテスト全国大会高等学校B部門で最優秀賞、神奈川県アンサンブルコンテスト金管八重奏で金賞、神奈川県アンサンブルコンテスト管楽八重奏で金賞、アンサンブルコンクール本選で金賞を受賞するなど毎年好成績を収めています。
横浜創英高校
「横浜創英高校」は、神奈川県横浜市にある高校で、部活動が盛んで吹奏楽部からは、吹奏楽推薦で大学へ入学する人や音楽大学へ進学する人がいる学校です。
吹奏楽部は、東関東大会連続出場実績や全日本吹奏楽コンクールに8回出場し金賞を1回した実績もあります。
2018年度には、東関東吹奏楽コンクールA編成で金賞、東関東アンサンブルコンテストで金管八重奏が金賞、クラリネット八重奏が銀賞、全日本高等学校吹奏楽大会in横浜で連盟会長賞を受賞しています。
また、2017年度には、東関東吹奏楽コンクールA編成で金賞、日本管楽合奏コンテスト全国大会高等学校B部門で最優秀賞、東関東アンサンブルコンテストで木管五重奏が銀賞、クラリネット八重奏が金賞、日本学校合奏コンテストグラウンドコンテストで銀賞、全米音楽協会主催のフェスティバルディズニーコンテスト吹奏楽部AAA部門でスーペリア第1位、吹奏楽全部門ベストインクラス第1位、器楽部門総合ゴールド第1位を受賞するなど、毎年様々な大会で好成績を収めています。
神奈川県の高校吹奏楽のまとめ!
神奈川県の高校吹奏楽は、吹奏楽コンクールにおいて東関東支部という超激戦区にあたり、全国大会へ連続して出場する高校が少ない県ですが、弱い学校というわけではなく、他の都道府県にいれば全国大会へ出場できるレベルの高校がそろっています。
どの高校も吹奏楽コンクール以外に、アンサンブルや神奈川県の大会などで好成績を収めており、様々な場所で活躍しています。
全国大会に出場できなくても、強豪校と呼ばれる学校が多い神奈川県なので、一度ハイレベルな演奏を聴いてみてくださいね。