高校バレー強豪校

【高校女子バレー】全国の強豪校、特徴と実績などを紹介!

高校女子バレーの特徴として、観ている側を興奮させる理由はやはり「粘り強さ」では無いでしょうか。

実は高校女子バレーは、「粘り強いレシーブ」からの攻撃が洗練されているチーム程強いと感じます。

そして、観ている側はこの「粘り強さ」が面白く、ついつい応援にも熱が入るのだと思います。絶対に上がりそうにないボールが上がった時、そのボールを繋いだ時に、感動を覚えるのでは無いでしょうか。

 

ちなみに全国の高校数は、2018年度統計で4809校もあり、その中で女子バレー部がある高校は大半を占めるでしょう。

その中でも高校頂点を極める大会と言えば「春高バレー」が有名ですが、この大会に出場する為には、各都道府県の代表になる必要があります。

やはり高校数が多い関東や関西はかなりの激戦区で、この中で勝ち上がってくる事は本当に凄い事です。

 

実力はもちろんの事、少しの事で一気に形勢逆転されてしまう事もある高校バレーの中で強い精神力をも磨いている高校女子バレーは興味を引きます。

そこで今回は、実力はもちろんの事、春高バレー常連である3校の特徴をご紹介します。

高校バレー全国の強豪校
  • セッターを信じレシーブはいつも強気!大阪 四天王寺高校
  • 決定打は伝統のAクイック!奈良 奈良女子高校
  • まるでプロのバレー!京都 京都橘高校

四天王寺高校

四天王寺高校と言えば、大阪では知らない人はいない程の学力と、バレー部の強さで有名です。

強いチームであり続けられる理由としては、私立で中学から高校までの6年間をほぼ同じメンバーで練習をする事が出来る為、春高バレーの季節頃には、一番チームとして良い状態になると言えるでしょう。

 

だとしても全国には中学高校一貫のチームは山ほどあるので、四天王寺がなぜここまで長い間強さを保つことが出来るのか、やはり理由がありそうです。

 

まずはレシーブ力です。四天王寺のレシーブはずっと昔から苦しい強打であっても、高く上げるようなレシーブはあまりしません。

ほぼ前に突きだすようなレシーブをしていて、弾道が低いのです。

その為、相手の強打をカウンター的に速い攻撃で返す事が可能です。

このプレーは強豪校ならどこでも出来るのかと言うと、そうではありません。

セッターがレシーブから、セットポジションへ戻るスピードが速いので出来る事なのです。

 

更にそのセッターが、スパイカーへ平行やクイックを上げるから驚きです。

これでは相手のブロックも付いてくる事は難しいのでは無いでしょうか。

 

春高常連校ではあるので、これからも白と緑のユニフォームを春高で観たいですね。

奈良女子高校

以前は「白藤高等学校」の名称で知られていた奈良女子高校は、バレーボールが強い事で有名です。

 

2019年現在、インターハイには28回出場、全国選抜優勝大会28回出場、春高バレー2017はベスト8進出と、輝かしい成績を残している奈良女子高校の強さの秘密と言えば、やはりここぞと言う時のAクイックでは無いでしょうか。

春高バレーに出場するレベルになると、やはり1本打てば決まるという事はほとんど無く、何度かラリーを繰り返す事がほとんどです。

 

ラリーが続いている際、ほとんどの高校は強打には強打で対抗をする事が多く、ラリーが続くとレシーブも乱れる事が多い為、オープントスに終始する事も少なくありません。

 

そんな中、奈良女子高校は、何度かラリーが続いた際の最後の攻撃は決定打として必ずといって良い程Aクイックで勝負をする事が多いです。

 

一概にAクイックと言っても、奈良女子高校のAクイックは速さが一番の売りでは無いでしょうか。

 

ラリーが続く中でアタッカーがAクイックに入る事は良くある事ですが、やはりセッターとの緻密なコミュニケーションが取れていないとサインミスや、相手に完璧にブロックで止められたりするので、こういった点が奈良女子高校の一番の強みだと感じます。

 

更に、6人制ではなかなか上げないような位置にトスをセッターが上げる事も多いです。

 

9人制でよくあるセンターやバックセミの位置にトスを上げ、それをレフトやライトアタッカーが走り込んできて打つのです。

これは、相手もブロックをしにくいと感じます。

こういった強みが奈良女子高校では無いでしょうか。

京都橘高校

京都橘高校は、バレー部が強い事で全国的に有名です。

今までにも春高バレーはもちろんの事、出場するだけで無く、好成績を残している伝統校です。

 

そんな京都橘高校の強みは、高校生とは思えない程攻撃のバリエーションが豊富で、それはもうプロの領域なのではと思う程です。

 

攻撃の特徴としては、エースアタッカーはレフトでありつつも、センターのクイック攻撃、ブロード攻撃、1人時間差、アタックラインぎりぎりでのバックアタック等、ここまで攻撃の幅を持っているのは京都橘ならではと感じます。

 

また、レシーブはそこまで低い角度で突くようにレシーブするのでは無く、高くレシーブはするものの、セッターの手に入ってからトスを上げるまでが、かなり速いです。

 

これでは相手ブロックは振られてしまい、ブロックを飛ぼうか迷ってしまうので浅いジャンプになってしまい、攻撃がよく決まるのです。

 

凄いのはアタックだけではありません。

凄いと感じるのはブロックです。

 

ブロックは基本的にアタックを止める為に飛ぶものですが、どうしてもブロックを飛ぶのが遅れてしまったりする事があります。

その時に飛ばないと、ブロックが1枚減ってしまい、相手にアタックを決められてしまう可能性の方が高くなってしまうので、あえてワンタッチをして上に弾き、態勢を整えるブロックをする事があります。

この技術が橘高校はとても高いと感じます。

 

他の強いチームは、遅れてブロックを飛んで、ボールを吸いこんでしまったりする事が多いのですが、京都橘はこういったトレーニングをも行っているのか、「あえて止めに行かないブロック」でワンタッチをし、態勢を整えて攻撃に移してきます。

 

こういった特徴はまさにプロのバレーといっても過言ではありません。

全国の高校女子バレー強豪校まとめ!

プロ顔負けのプレーを熟す、高校女子バレーですが、こういった器用なレシーブとトス、アタックの打ち分け等は、高校女子バレーならではの面白さです。

日本女子代表が、器用に身長の高い国に勝つ事が出来るのも、こういった学生時代の教えから基礎が身についているのが大きな理由でしょうね。

 

身長が高ければアタックは打てますが、やはりバレーは一人では出来ないスポーツです。

レシーブが崩れてしまっても、セッターが少しでもアタッカーの為に良いトスを上げようとする、これが「繋ぐバレー」であり、人が一番感動するのです。

 

これからの高校バレーが、更に活性出来れば嬉しいですね。